CHEMISTRY OF BOOK

化学を学ぶ人のための専門書まとめ

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はじめに

【はじめに】
このブログの目的は、大学または大学院向けの化学の教科書選びを考えること。高校まではどの学校でもほぼ共通の教育プログラムで学ぶことになるため教科書が取り扱う内容もすべて同じであり、厳密な枠組みの中から大学入試問題が作成されている。
その一方で、大学生向けの教科書になると内容に明確な基準が存在しておらず、さまざまな本が書店に並んでいるのでどれが自分に合った本なのかピンとこない人も多いと思う。また化学専攻だけでなく、医学、薬学、農学や文系の教養科目として履修する場合がほとんど。多くの場合、大学の講義で教科書を指定されることになるが、必ずしも本人に適したものとは限らないという問題もある。教科書を指定しておきながら、一切教科書を使用しない担当教官もいる。しかしながら、体系的に化学を学ぶためには優れた教科書の存在は必要不可欠。まず初めに取り組むべき仕事は、大学生活をともに過ごす“座右の著”を探すことであり、それが一生モノの知識の礎にもなる。
このブログでは、化学専門の学生、またはもう一度化学を学びなおしたい社会人に向けて、選りすぐりの一冊を紹介していく。指定教科書の兼ね合いもあるので、理想的な本を揃えることが難しい人もいるだろうが、教科書のつまみ食いをせず、これと決めた本を徹底的に読み込むのが理解への近道となる。あまり気負いやこだわりを持たず、参考程度にこのサイトを眺めてくれれば幸いだ。



【化学の諸分野】
自然科学は、物理学、化学、生物学、地学という大きな枠組みでくくられることが多い。高校の教育課程でも、このように科目が分かれているので、多くの人が受け入れられる分類である。

 ■自然科学
  → 物理学(Physics)
  → 化学(Chemistry)
  → 生物学(Biology)
  → 地球科学(Earth Science)


そのひとつである化学もまた、以下のように5分野に大別することが多い。国内外を問わず多くの学会が、このおおまかな分類を用いているので、これは世界共通の分類と言っても差し支えないだろう。また、大学などの教育現場では「一般化学」というくくりで、化学の基礎をカリキュラムに加えている場合もある。

 ■化学
  → 一般化学(General chemistry)
  → 物理化学(Physical chemistry)
  → 無機化学(Inorganic chemistry)
  → 有機化学(Organic chemistry)
  → 分析化学(Analytical chemistry)
  → 生化学(Biochemistry)


さらに、それぞれの学問もまた細かく枝分かれしている。その様相を表したのが下図。これは、物理化学、無機化学、有機化学を中心に、周辺領域の学問分野も表示したもの。円が重なり合ってる部分は、より互いに密接した関係があることを示すが、あくまでも目安のひとつと考えて欲しい。
化学分野


 ■一般化学

 ■物理化学
  → 化学熱力学(Chemical Thermodynamics)
  → 量子化学(Quantum Chemistry)
  → 反応速度論(Chemical Kinetics)
  → 電気化学(Electrochemistry)
  → 界面・コロイド化学(Interface and Colloid Chemistry)
  → 核・放射化学(Nuclear and Radiochemistry)

 ■無機化学
  → 物理無機化学(Physicalinorganic Chemistry)
  → 固体化学(Solid State Chemistry)
  → 配位化学(Coordination Chemistry)
  → 生物無機化学(Bioinorganic Chemistry)
  → …etc

 ■有機化学
  → 有機金属化学(Organometallic Chemistry)
  → 物理有機化学(PhysicalOrganic Chemistry)
  → 高分子化学(Polymer Chemistry)
  → 有機合成化学(Organic Synthetic Chemistry)
  → ヘテロ環化学(Heterocyclic Chemistry)
  → 超分子化学(Supramolecular Chemistry)
  → ケミカルバイオロジー(Chemical Biology)
  → 実験有機化学(Experimental Organic Chemistry)

 ■分析化学

 ■生化学
  → 医薬品化学(Medicinal Chemistry)
  → 生物物理化学(Biophysical Chemistry)

 ■その他の化学関連分野
  → 地球化学(Geochemistry)
  → 材料化学(Material Chemistry)
  → 天然物化学(Natural Product Chemistry)
  → 毒性学/薬理学(Toxicology / Pharmacology)


このように俯瞰すると、化学という学問が受け持つ守備範囲は非常に多くの広がりを持っていることがわかる。ただし大切なのは、これは便宜上の区切りということ。我々が観測しうる自然現象はあくまでも唯一のものであり、それぞれの分野がそれで完結しているわけではない。お互いに関連しあいながら、自然科学が複雑に体系化されている。そして私たちは、必ずしもすべてを学ぶ必要は無いのである。

まず取り組むべきは、すべての基礎となる化学5分野(物理、無機、有機、分析、生化学)の総合的な教科書の内容をしっかりと身につけること。その後に、自分の進む専門分野に必要な、各論を学んでいこう。


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一般化学の教科書

一般化学(General chemistry)
一般化学という言葉は教育現場で使われるもので、化学の諸分野のひとつに含まれるものではない。だからと言って、初めて化学を学ぼうとする人が、いきなり物理化学、有機化学…など専門のテキストに取り組んでも、高いハードルを感じてしまうことだろう。たとえば、モルなどの化学量論的な考え方、周期表の見方、化学結合の基本、原子構造の基本、化学実験の取り組み方などは、すべての化学に通ずる基礎中の基礎となるもので、それを事前に学んでおこうというのが、一般化学の役割なのだ。

一般化学の教科書では、物理、無機、有機、分析、生化学のエッセンスがまんべんなく盛り込まれているものが多く、1冊で化学の基礎全体を広く学べるのが特徴。最近の本は図や表が豊富で、カラフルなのも大きな特色。専門分野の本にありがちな堅苦しさがなく、化学の楽しさ、親しみやすさに触れられることも選ぶ上で重要なポイント。化学が専門か否かは問わず、現代を生きる社会人の教養として、1冊書棚に置いておきたいもの。



Chemistry:
The Molecular Nature of Matter (第7版)

名著「ブラディ化学」の原著最新版

Chemistry: The Molecular Nature of Matter

■出版社
Wiley

■発行年
2014年

■サイズ
27.7×22.4×4.6 cm(ハードカバー:1200頁)

■レベル
★★☆☆☆(学部1年~学部2年)

■ひとこと
邦訳され、昔から日本でも広く使われた一般化学の名著「ブラディ化学(上)(下)」。原著では改訂が進み、現在は2014年1月に出版された第7版が最新版。ただし、ブラディは今回より著者リストから外れている。図も豊富で読みやすく、高校化学から大学化学への橋渡しにぴったり。世界で多大なる支持を得ているのも納得できる本である。



評価の高いその他の名著
マクマリー 一般化学 〈上〉
マクマリー 一般化学 〈下〉
マクマリー 一般化学 演習編
有機化学の教科書で有名なマクマリーが著する一般化学の教科書。邦訳されている一般化学の本のなかでは、おそらくこれがベスト。わかりやすい丁寧な解説、写真が豊富で直感的に理解しやすい、演習問題の解答がある……などが理由。大学入学前の高校生~大学1年生、化学を専門としない理系学生、化学に興味がある社会人が読者対象であろう。


物理化学の教科書

物理化学(Physical Chemistry)
物理化学は化学の3大分野のひとつにして、専門コースの化学を学び始めた人に痛烈な洗礼を浴びせかける難解な科目。それゆえ、分かりやすく丁寧に記述された教科書が望まれているが、世界の著名な書の多くは、やはり難解なものが多いのが実情。ところで、物理化学はさまざまな分野の科目の“ごった煮”だと考える人がいるかもしれないが、実はそれぞれが綿密につながっていると考えるのが正しい解釈。ミクロ(量子)からマクロ(熱力学)、さらにそれに付随するさまざまな現象論を結びつける一本筋の通った教科書が望ましい。その基本の柱となるのが、「量子化学」と「化学熱力学」。これらの2大分野を基本軸に、ほかの分野が寄り集まって物理化学が成り立つ。ここで紹介するのは定番中の定番といえる名著たち。向き不向きもあるので、自分で実際に手にとって選んでみよう。



アトキンス
物理化学 (第8版)

物理化学のグローバルスタンダード

アトキンス 物理化学〈上〉アトキンス 物理化学〈下〉
アトキンス 物理化学問題の解き方(学生版) 英語版

■出版社/原著出版社
東京化学同人/Oxford University Press

■発行年
2009年

■サイズ
B5(ソフトカバー:上519頁・下456頁・解答547頁)

■レベル
★★★☆☆(学部2~4年)

■ひとこと
物理化学の教科書の代名詞的な存在。邦訳の最新版は第8版で、従来のものよりもカラフルで初めて物理化学に取り組む読者にも配慮している。一方、多くの大学で使われている定番の本だが、過去の版のほうが良かったという声も。というのも式の導出が少しばかり唐突なので、現象を理解するには優れているが厳密性にはやや欠ける。もし厳密な式の取り扱いを求めるなら、マッカーリ・サイモンのほうが優れている。とはいえ、物理化学の諸分野を総ナメするなど、網羅性に優れており、この分野の世界的なスタンダードなのは間違いない。ちなみに原著は第10版が最新の版となっている。なお、解答は全部の問題について掲載されていないので注意したい。



バーロー
物理化学 (第6版)

かつての定番本だった物理化学の名著

バーロー物理化学〈上〉バーロー物理化学〈下〉バーロー物理化学問題の解き方

■出版社/原著出版社
東京化学同人/The McGraw-Hill

■出版年
1999年

■サイズ
A5(ハードカバー:全1010頁・解答336頁)

■レベル
★★★☆☆(学部2~4年)

■ひとこと
アトキンスと肩を並べるほど有名、そして定番のテキストといえばバーロー物理化学である。ただしThe McGraw-Hill(マグロウヒル)から出版されていた原著(Physical Chemistry)の改訂が6版を最後にストップ。ほかにも新しい物理化学の教科書が次々と出版されたため、以前ほどの知名度はないかもしれない。しかし第4版辺りまでの邦訳版は訳が悪評だったものの、最新の第6版は内容、レイアウトとともに洗練されているので今でも十分有用な本。とりわけ電気化学が詳しめに収録されているのが特徴。アトキンスに馴染めない人にもおすすめ。手堅い、昔ながらの物理化学の教科書である。



マッカーリ・サイモン
物理化学 分子論的アプローチ (初版)

量子化学の分かりやすさが随一の新星

物理化学―分子論的アプローチ〈上〉物理化学―分子論的アプローチ〈下〉


■出版社/原著出版社
東京化学同人/Univ Science Books

■出版年
1999年・2000年

■サイズ
A5(ハードカバー:上666頁・下670頁)

■レベル
★★★☆☆(学部2~4年)

■ひとこと
今もっとも人気の高い物理化学の教科書がこれ。記述の詳しさに定評があり、とくに上巻は量子化学と分光学に重点を絞って解説。下手な量子化学専門の教科書よりもずっと詳しい。難解な量子化学をここまで丁寧に解説した本は少ないので、非常に貴重な存在と言えよう。数学のトピックスも、各章のあいだに適時挟みこまれ、非常に教育的で、初学者に優しい物理化学の教科書である。章末問題の解答は、別売りの洋書(Problems & Solutions to Accompany McQuarrie - Simon Physical Chemistry: A Molecular Approach)を手に入れなくてはいけない。



Atkins'
Physical Chemistry (第10版)

スタンダード本こそ原著で読みたいと思うあなたに

Atkins' Physical ChemistryStudent Solutions Manual to Accompany Atkins' Physical Chemistry

■出版社
Oxford University Press

■発行年
2014年

■サイズ
27.4×21.8×3.6 cm (ペーパーバック:1040頁)

■レベル
★★★☆☆(学部2~4年)

■ひとこと
アトキンス物理化学の原著最新版(10版)がこちら。教育的な記述ゆえ比較的読みやすい英語なので、学部2~3年生でも十分チャレンジできるレベルだ。自信があればぜひこちらの原著を手にとって見るのも悪くない。章立ての順序も、単なる諸分野の寄せ集めではなくこれは「物理化学」というひとつの学問体系を構築しているのだと改めて思わせてくれる。邦訳よりも版が新しく価格が安いのもメリットだろう。



Principles of
Physical Chemistry (第2版)

物理化学を広く学べる新しいグローバルスタンダード

Principles of Physical ChemistrySolutions Manual for Principles of Physical Chemistry

■出版社
Wiley-Interscience

■発行年
2009年

■サイズ
25.0×18.3×4.8 cm(ハードカバー:1084頁)

■レベル
★★★☆☆(学部2~4年)

■ひとこと
日本では丸善から邦訳版(クーン・フェルスターリンク物理化学(1)原子・分子・分子間力(2)平衡と反応・分子組織系・生命の起源)が出ていたが、現在は絶版となってしまった。その原著第2版がこれ。基礎から発展的な内容まで網羅されている。記述が詳しくて分かりやすいのが特徴。また電気化学や固体など、取り扱いの範囲が広くて網羅的なのもメリットのひとつ。日本ではアトキンスやマッカーリ・サイモンがメジャーだが、アメリカでは非常に有名な物理化学のテキストである。こちらもかなりオススメの1冊だ。



評価の高いその他の名著
ムーア物理化学 (上)
ムーア物理化学 (下)
ムーア物理化学問題の解き方
ムーアは物理化学の古典と言える本で、化学熱力学が詳しい。やや高度な内容なので第一選択肢にはならないが、2冊目の本または参考図書として利用価値がある。ただ、全体的に古いのが難か……。持っていて損はないのだが。

ほかには…
ボール物理化学〈上〉
ボール物理化学〈下〉
比較的ページ数が少ない物理化学の教科書は国産のものでも豊富だが、専門課程向けの本格的な本で新書で買えるものとなると、上記で紹介したものしかない。そのなかでもボール物理化学は、レイアウトが見やすく評判も上々のようだ。


化学熱力学の教科書

化学熱力学(Chemical Thermodynamics)
化学熱力学は、物理化学のなかの重要な一分野。その根幹となるのは熱力学や統計力学であり、それを化学へ応用して物質やエネルギーの変化を研究しようという学問である。化学の諸分野のなかでは古典的で新しいトピックスは比較的少なく、現在において完成された学問とも言える。しかし今でも新しいテキストが生まれているのは、それだけ重要度が高いということ。 化学熱力学は、ほぼすべての物理化学の教科書で取り扱われるので、別な成書を用意する必要性は少ないかもしれないが、教科書によっては表現がわかりにくいこともあるので、参考図書として手元にあると役に立つはず。



Chemical Thermodynamics (第7版)
化学熱力学を基礎から応用まで学べるスタンダード

Chemical Thermodynamics: Basic Concepts and Methods

■出版社/原著出版社
Wiley-Interscience

■発行年
1994年

■サイズ
24.2×16.5×3.9 cm (ハードカバー:586頁)

■レベル
★★★★☆(学部3年~大学院)

■ひとこと
昔からある化学熱力学の大著。基礎の考え方から方法論までかなり詳しく書いてある手堅い1冊。物理化学の教科書でひととおり化学熱力学を学んだ人が、もう一度知識を整理するのに役立つ。物理化学の研究室で、関連の研究をする院生や研究者にも座右の著となるはず。



評価の高いその他の名著
熱力学―現代的な視点から (新物理学シリーズ)
物理学コース向けだが、化学コースの学生も一読の価値がある。まさに熱力学の名著。

化学熱力学
原田先生が書いた化学熱力学で、こちらも非常に有名な一冊。つまづいたと思ったら、ぜひ手に取ってみよう。化学熱力学がより深く理解できることだろう。

熱力学要論―分子論的アプローチ
統計熱力学について詳細に取り扱っている。初学者にも分かりやすい記述の和書なので、非常にオススメ。

量子化学の教科書

量子化学(Quantum Chemistry)
化学コースの学生にとって、量子化学を習得することは、超えるべき大きなハードルのひとつ。量子力学を、化学(原子や分子の構造・性質の解明)に応用したものが量子化学(または分子量子力学)だが、数式が大量に出てきて苦手意識を持つ人が多いもの。大抵の物理化学の教科書には必ず記述される分野なのだが、説明が不十分な書も少なくない。また、量子化学と銘打ったテキストでも、落胆させるような不出来な本も数多く存在するのが実情。
そんな現状に一石を投じたのが、本ブログの「物理化学の教科書」で紹介した「マッカーリ・サイモン物理化学」。この教科書の上巻は、ほぼすべてが量子化学の解説に当てられており、説明も極めて詳細なので1999年に邦訳版が発売されて以来、絶大なる支持を獲得してきた。初歩の量子化学ならばそれで十分だが、ここでは、その次に読むべき発展的な内容を含んだ量子化学テキストを紹介しよう。



Methods of
Molecular Quantum Mechanics (第1版)

やや上級向けの総合的な量子化学テキスト

Methods of Molecular Quantum Mechanics: An Introduction to Electronic Molecular Structure

■出版社
Wiley

■発行年
2009年

■サイズ
23.7×16×2.4 cm(ハードカバー:298頁)

■レベル
★★★★☆(学部3年~大学院)

■ひとこと
物理化学で取り扱われる量子化学を一通りマスターした人が読む上級テキスト。ハートリーフォック法に代わるより精度の高いMP2理論などにも触れている。修士1年レベルの内容に触れたいならオススメだ。



評価の高いその他の名著
量子化学―基本の考え方16章
入門書のさらに入門といった内容の本。物理化学で本格的な量子化学を学ぶ前に読んでおけば、理解はよりスムーズになるはず。難しいところは思い切って省き、重要なところを丁寧に解説。ただ、ページ数も少ないので到達点は低い。

量子化学―基礎からのアプローチ
上で紹介した「16章」よりも上位の内容だが、これもあくまで入門書。解説は詳しいので、比較的とりかかりやすいのが魅力である。これと、アトキンスやマッカーリ・サイモンを併用すれば、より理解が深まるはず。

量子化学 上巻
量子化学 下巻
日本人の著者(原田先生)が書いた数少ない量子化学の成書。上下分冊になっており、内容も充実している。到達点は、物理化学の教科書よりもやや高い。

初等量子化学―その計算と理論
大岩先生の非常に有名な本。初等とあるとおり量子化学の入門書であるが、式の導出からHF理論、ヒュッケル則の説明など重要なところは押さえてある。こちらもアトキンスやマッカーリの前に一読しておきたい1冊。

詳解 量子化学の基礎
東京電機大学の類家先生という方(まだお若い人)が書いた本。最近出版されたもので、本屋で立ち読みした範囲での印象だが、数式の変形がかなり丁寧だと感じた。学術書というより、先輩の講義ノートのような親しみを感じさせる1冊。この先生は界面化学がご専門のようで、彼のウェブサイトを見ると、界面化学のテキストもアップされている。教育への情熱が感じられる新世代の量子化学テキストと言えるかもしれない。

Modern Quantum Chemistry
専門の人には「ザボ」の名前で親しまれている典型的な量子化学のテキスト。計算化学の基礎固めにはもってこいの本。出版元はDOVERなので、非常に安く買えるのも嬉しい。邦訳版は 東京大学出版会から「新しい量子化学(上)」「新しい量子化学(下)」と分冊で出ているが、価格が高いのでできれば原著をオススメしたい。物理化学のテキストで基礎の量子化学を学んだ後の2冊目の本として有用だ。

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